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サマータイムイベントのフィッシュルのストーリーをプレイした感想

フィッシュルのサマータイムイベントのシナリオをプレイしたので、簡潔に感想と考察を書いていく。


フィッシュルの心象世界である幻境は城(幽夜浄土)。


幼少期はフィッシュルの演劇的な態度にも付き合ってくれていた両親だが、フィッシュルが大きくなるにつれて彼女に対して諭すような態度を取るようになる。

それが原因なのか、フィッシュルの中に幽夜浄土に対してネガティブに思う部分が生まれる。その感情を体現したのがこの幻境で出てくる、幽夜フィッシュルである。


幽夜浄土に対する見方は
フィッシュル→自由と演劇
幽夜フィッシュル→現実逃避
であり、フィッシュルは幽夜浄土を肯定的に捉え、その一方で幽夜フィッシュルは否定的に捉えているようだ。


この短編ストーリーの終盤で、フィッシュルは自分のネガティブな面である幽夜フィッシュルの存在を認めて、受け入れて進んでいくことを決める。
彼女は忌避していた自身のネガティブな面を受け入れることが出来るようになった。それはなぜか。きっと仲間である主人公たちと共に図書館の敵を倒し迷路を踏破したからだ。


ストーリー終盤の図書館の中の敵は、フィッシュルがこれまでに出会ってきた古い法則(=常識)を持った人々のイメージを元に生まれたものなのかもしれないと考える。このストーリーを進める上で合言葉として「我が民に自由を与え、古き法則に囚われぬように」という言葉が出てくる。つまりフィッシュルは古い法則(=常識)を乗り越えるべきものと考えているわけだ。それが具現化して敵として現れたのが図書館のモンスター達なのだと思う。そして仲間と共に戦いそれを乗り越えることに成功する。それがフィッシュルにとっての自信になり、自己肯定に繋がったのだろう。自分には自分の世界がある。そしてそれを受け入れて共に歩んでくれる仲間がいる。だからこの道は間違いではないのだと、彼女は思えたのだ。

 

このストーリーは妄想の肯定であるし、プレイヤーのあなたも自由に妄想していいんだぜ〜という製作者側の1つのメッセージのように感じた。

 

まあそれはともかく、フィッシュルとモナの絡みが好きなので今後もまたこの2人が出てきたらいいなあと思う。ノリノリで自分の世界に浸るフィッシュル、ダルそうにしながらもなんだかんだで付き合いつつ、時には気づかいを見せるモナ。

この2人のこんなやり取りがみたいなあなんて妄想することもまた自由なのだ。

行動は目に見えるが、頭の中は誰にも見えない。